【出屋敷工場】擦り切れについて

豆知識
猛暑日が続き、厳しい暑さが続く今日この頃。
皆さんは如何お過ごしでしょうか?

今回は、「すり切れ」についてご紹介をしたいと思います。

すり切れは読んで字のごとく、「生地がすれて切れてしまった」状態の事を言います。

通常、何かにひっかかったりして破れた場合は裂けてしまったり、かぎ裂き状になります。

しかし、すり切れは縦糸・横糸どちらかが消失した様な破れ方をする事がほとんどです。
(写真はワイシャツの脇付近がすり切れを起こし、破れてしまっています。
  見てわかる様に縦糸が消失し横糸のみが残ってしまっている状況です。)




すり切れは、ポケット付近や袖・エリなど
何かにこすれて摩擦が生じやすい場所によく見受けられます。

原因としては摩擦により生地が弱ってしまっている部分に
力が加わることで弱っていた生地が脱落し破れた様に表面化します。

すり切れで破れてしまった場合、修理も限られたものとなります。
どちらかの糸が消失している可能性が高い為、基本的には当て布をあてて
その部分を丸ごとミシンでたたく様な修理方法しか出来ません。
その為、修理の跡も目立ってしまいます。

未然に防ぐ事も難しく、指が透けるほど生地が弱っている状態となると
少しの力で破れてしまう可能性も十分にあります。

その後は寿命と捉えて新しいものを購入するか
修理をして着用し続けるかは皆様の判断する所となります。

以上、擦り切れについてお伝え致しました。
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